235日目 地獄(母ちゃんの車の運転)

7ケ月と21日目。
アウトレットへgo!
むむ。
母ちゃんの運転だと?!
オレは行きたくなーーーーーい!!!

ばたん。(車の扉が閉まる音)
ぶぉぉぉん。(車が出発する音)

あぁ。命がいくつあっても足りない。
オレはどきどきしている。
チャイルドシートに乗っている、りつきも黙っていた。
目を皿のようにして、どことなく緊張している表情にも見える。
気持ちを察するぜ。
シートベルトしていると思うけど、握っとけよ。
念には念を入れるんだぞ。

もう助手席の父ちゃんだけが頼りだ。
父…ちゃん?
冷や汗が湧き出てるよ。
富士急ハイランドよりもスリルがあるって噂の母ちゃんの運転。
無理もないか。
慣れないよな。

新青梅街道。
まっすぐ行くだけだけど、2車線あって幅が狭い。
何が怖いって?
母ちゃん、止まるタイミングが訳わかめなんだよ。
黄色信号になると焦っちゃってさ。
りつきが乗っていると特に後ろから突っ込まれる心配ばっかりしてまうらしい。
すぅーーー…って。
赤信号になりかけ(なってたかも)進んだんだよ!!
何進んでんだよ!!

時速50キロで走っているとすると、秒速14メートル。
黄色信号になったとき、停止線まで20メートルを切っている。
そんなときは急ブレーキする方が危険。
進んでしまった方が良いという見解もあるようだ。

母ちゃんにアドバイスしよう。
停止線までの距離を声出しカウントしてみたら良いんじゃん?
そしたら基準がはっきりして止まれるんじゃない?

途中、やはり急ブレーキ来たーーー。。
りつきが大泣きし始めてしまった。
母ちゃんの心が「ぽきっ」と折れた音がした。
ほっそーーー。。

父ちゃんに運転を交代。
「判断力がない。」
「ダメダメの人でも運転できるんだからできるよ」
とエールを送ってくれる父ちゃん。
あー。。今そういう言葉ナイーブなのよ母ちゃん。
人間失格。と言われたかのように落ち込んでいる。

母ちゃん。
人をひいてしまったわけじゃないじゃんよ。
ぶつかってもないのよ。

「もう2人の命をかけて車を運転するのは嫌だ。」
いやいや。オレもいるから3人の命じゃない?
駄々こねないでさ。。

「アウトレット楽しみだねー」
アウトレットに到着した途端、母ちゃんの機嫌は直っていた。
励ましてるよーオレ。
聞いてる?
りつきを抱っこし、楽しそうにしている母ちゃん。
いつになったら車の運転ができることやら。。

じゃ。アウトレット楽しんできまーす。

おわり


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